1)雇用創出どころか、労働者すら見つからず、果てはミンダナオから連れてきたものの・・
7月11日に現地で報道されたイサベラ州のサトウキビ・プロジェクトについての状況
現地ニュースの日本語での概要説明を整理
・伊藤忠商事及び日揮が出資するGFII社にサトウキビを供給する役割を担うECOFUEL社がミンダナオ島の農業労働者、97名を手配。
・しかし約束の条件は履行されず、賃金も安く、帰郷を求める
・労働者は帰郷旅費も工面できず、支援を求めている状況
20 laborers mula Mindanao, dumulog sa Bombo Radyo para ireklamo ang kompaniya sa Isabela
http://www.bomboradyo.com/index.php/news/latest-news/61041-20-laborers-mula-mindanao-dumulog-sa-bombo-radyo-para-ireklamo-ang-kompaniya-sa-isabela
97 mga trabahante sa Sarangani, GenSan ug Polomolok nagpatabang sa Bombo aron makauli
http://210.5.68.115/index.php/news/regional-news/cebuano-news/61016-97-mga-trabahante-sa-sarangani-gensan-ug-polomolok-nagpatabang-sa-bombo-aron-makauli
地域に適切な雇用を生み出すこともできず、外部の労働者にも見放される。これは適切な労働条件での雇用を実現できない、経営的になりたっていないことを証明しているのではないだろうか。
2)サトウキビ労働者を運搬中のトラックが転倒、一人が死亡
現地7月2日付け報道で、リンクは既に切れていて、見つけられないのですが、これも説明によると次の通り
・イサベラ州サン・マリアノ町ビナトゥッグ村クラウィタン集落で、大型トラック1台が横転し、1名が死亡、40名超が負傷。
・トラックはエタノール工場の労働者をサン・マリアノ町の中心部に連れて行く途中だった。
・運転手は過失致死傷害罪で、刑事裁判にかけられる予定
1 patay, 40 sugatan sa pagbaligtad ng 6x6 truck sa Isabela (リンク切れ)
現地の道路状況の悪さから、サトウキビの搬出時の事故が気になっていたが、その前に建設中の工場に移動中の労働者が事故に遭うとは。日本であればこれは労災の適用対象と考えられるが、運転手の責任で終わってしまうのだろうか。
3)途上国のバイオマス事業の落とし穴、日本企業参画のフィリピンのバイオ燃料プロジェクトが現地で中止を求める反対運動に直面(7/19)有料記事
6月の報告会の報告記事である。有料記事なので転載はできないが、”FoE Japanの報告に対して伊藤忠商事の広報部は、「FoE Japanから問題の説明を受けたのは事実。現地パートナーを通じて事実関係の確認を急いでいる”と文末に記されている。
事実関係についてはFoEなどとも再度伊藤忠商事と会合をもって確認したいと考えている。
4)国内最大のバイオ燃料工場:日揮と伊藤忠、来年5月稼働へ(7/29)
http://news.nna.jp/free/news/20110729php002A.html
先行きの不透明なこのプロジェクトについて、現地情報などを含まない、プレスリリースのような記事。この時期になぜこのような記事がでるのか、不思議である。
「工場では年間約70万トンのサトウキビを使用する。提携する地場企業エコフューエル・ランド・デベロップメント(ECOF)が、農家との委託契約や農地のリースにより、JR山手線内の面積の約1.5倍に相当する1万1,000ヘクタールの土地で、新たにサトウキビの栽培に着手。収穫期をずらすことで常時工場に供給する。全量を市場を通さず調達することにより、国内の砂糖市場に影響を及ぼさず、また市場価格に左右されない安定的な供給が見込めるといったメリットがあり、約3,000世帯の継続的な雇用創出も期待できるという。」
現場の実態としてはこのサトウキビ生産に問題山積。
まとめ
青西
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