2011年12月27日火曜日

1月19日 現地報告!! 「日系バイオ燃料事業とフィリピン農民の直面している課題」

現在、フィリピンで最大規模のバイオエタノール製造事業に日本企業が着手しています。事業者によれば、「遊休地をサトウキビ栽培用に有効活用」し、ま
た、「地元での継続的な雇用を創出」することで、地元社会に多大な利益がもたらされるとのことです。

しかし、バイオエタノールの原料になるサトウキビ栽培が、11,000ヘクタールという広大な土地で計画されているなか、地元の農民や先住民族が数十年にわ
たり耕してきた田畑の収奪、また、サトウキビ栽培地での労働条件の問題など、地元の住民は様々な課題に直面してきています。

日本企業の進めるバイオ燃料事業により、今、現地で何が起きているのか――
フィリピン北部イサベラ州から来日されるドミエ・ヤダオ氏(イサベラ州農民組織 代表)に、現地の状況と問題解決に向けた農民の取り組みを報告してい
ただきます。地元農民の生の声をぜひ聞きに来てください。

【日 時】2012年1月19日(木) 18:30~20:30
【場 所】地球環境パートナーシッププラザ(GEOC) セミナースペース
(〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-53-70国連大学1F)
http://www.geoc.jp/access#geoc
【報告者】イサベラ州農民組織 代表 ドミエ・ヤダオ氏(逐次訳有り)
波多江 秀枝(FoE Japan委託研究員)
【資料代】 500円(共催団体サポーターは無料)
【申込み】 下記ウェブサイトの申込みフォームよりお申込みください。
http://www.foejapan.org/aid/land/isabela/evt_120119.html
【共 催】国際環境NGO FoE Japan、開発と権利のための行動センター
【問合せ】国際環境NGO FoE Japan (担当: 柳井・波多江)
TEL: 03-6907-7217 E-mail: hatae@foejapan.org
【関連サイト】http://www.foejapan.org/aid/land/isabela/index.html
http://landgrab-japan.blogspot.com/

2011年12月14日水曜日

ご案内シンポジウム 「海外農地投資(ランドラッシュ)の現状とバイオマスの持続可能 な利用

NPO法人バイオマス産業社会ネットワークより頂きました情報転載します。


シンポジウム
「海外農地投資(ランドラッシュ)の現状とバイオマスの持続可能
な利用 ~日本は今後、どう対応すべきか~」


近年、ランドラッシュあるいはランドグラビングと呼ばれる海外土地投資の問題が、世界的に大きくクローズアップされています。このランドラッシュの2割程度は、バイオ燃料作物を対象としていると言われています。この現状を把握し、世界の持続可能な農林業の発展に資する形で(日本の)バイオマス利用を推進するには、どのような点に注意して対応すべきかについて議論し、今後の日本の関わりをより持続可能性なものにする一助とすることを目的に、シンポジウムを開催いたします。

日 時:2012年1月18日(水)13:30~17:00
会 場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟102
(東京都渋谷区代々木神園町3-1)小田急線参宮橋駅より徒歩7分
http://nyc.niye.go.jp/facilities/d7.html
主 催:NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク、財団法人地球・人間環境フォーラム、
国際環境NGO FoE Japan
参加費:主催団体会員 無料、一般 1,000円

プログラム:
<基調講演>「海外農地投資の現状と持続可能な農林業の発展のため国際社会がなすべきこと」
ソフィア・モンサルベ・スアレス氏 Sofia Monsalve Suarez
FIAN(Fighting hunger with human rights)インターナショナル プログラム・コーディネーター

「農林業における持続可能性と現在進行する大規模土地集積の問題点」
池上甲一氏(近畿大学農学部教授)

「日本企業が関わるフィリピンのエタノール生産事業事例の紹介」
波多江秀枝(国際関係NGO FoE Japan委託研究員)
ドミエ・ヤダオ氏(カガヤン・バレー地方農民連合 地方評議会メンバー)
(通訳:波多江秀枝)

<パネルディスカッション>

「海外農地投資(ランドラッシュ)の現状とバイオマスの持続可能な利用 ~日本は今後、どう対応すべきか~」
ソフィア・モンサルベ・スアレス氏
池上甲一氏
外務省経済局経済安全保障課課長補佐 岩間哲士氏
経産省資源エネルギー庁資源・燃料部政策課課長補佐 渡辺信彦氏
満田夏花(国際環境NGO FoE Japan理事)
司会:NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク理事長 泊みゆき

※日英同時通訳がつきます。
※出演者が一部変更になる可能性があります。
※本事業は、三井物産環境基金の助成を受けて実施します。

※参加をご希望される方は、下記よりお申し込みください。
http://www.npobin.net/apply/
(画面右端の「詳細」ボタンをクリックしてください。)

JICAへの質問状 モザンビーク案件について

 
12月10日付で国際協力機構に対して送付した公開質問状の内容です。
これまでの記事でも取り上げてきたモザンビークにおける三角協力の内容に関する質問となっています。

以下送付文

2011年12月10日(土)
独立行政法人 国際協力機構御中


No! to Land Grab, Japan
世話人 青西 靖夫
大野 和興
近藤 康男
他有志
 


「日伯モザンビ-ク三角協力による熱帯サバンナ農業開発協力プログラム」に関する質問
 

拝啓、
 私たちは、対外農業投資・農地収奪の問題に取り組む有志の集まりです。近年、アフリカ・アジアに向けた対外農業投資・農地収奪の流れが急速に進んでいます。その中には被投資国における環境、農民、食料主権に関して深刻な問題を引き起こしているもの、その可能性が懸念されるものもあります。
表題の計画は長期に渡り広大な面積で農業開発を進めるものであり、透明性を確保しつつ慎重に進めるべきものと考え、下記の質問状をお送りする次第です。本旨とする点をご理解いただき、速やかに回答をいただければ幸いです。
また、特に公開を避けるべき必要がなければ、質問状及び回答については下記に記したサイトに掲載する予定であること申し添えます。
敬具
 

質問の内容
1.最終合意された計画書について
公開されているサイトなどでは最終調査報告書を含め経過的な資料については提供されていますが、成案となった計画書を提供いただくことは可能でしょうか。

2.計画の進捗状況と計画の終了時期について
(1)本計画は概ね2010年から2014年期の第1段階、2015年から始まる第2段階がありますが、現在の進捗状況を概括的に教えていただけますか。

(2)また、公開された資料では第2段階の終了時期が曖昧ですが計画の終了時期をいつに設定されていますか。

3.投資に際しての地域住民・農業者、環境への配慮などについて
この点については、日本政府の「行動原則」においても掲げられています。また、モザンビ-クにおける多くの事例はこの点での不充分さが海外報道でも指摘されています。

(1)    どのように実施されたのでしょうか、あるいはされる予定でしょうか。
(2)    地域利害関係者への配慮に関して、手法・同一地域での開催頻度・関係者の参集状況・反応について教えていただけますか。
(3)    環境配慮について、その実効性を担保する法的・行政的な措置などはあるのでしょうか。また適切なものお考えでしょうか。その理由・根拠は如何なるものでしょうか。

4.「地域農業開発計画」と「商業的規模の農地への投資」について
2010年3月の調査報告書によれば、本計画は「環境保全に配慮した持続可能な農業開発の実現」を目指したものと考えますが、その中に1)付加価値の高い輸出志向型を含むアグロインダストリ-を起点とした地域農業開発計画の推進、2)640万ha の商業的規模での農地への投資と大規模農業生産という性格の異なる2つの計画が含まれていると理解します。

(1)後者の2)はブラジルからの提案が受け入れられたものと理解しますが、これに対する貴機構の具体的な参画、責任はどのような内容のものでしょうか。

(2)前者1)の計画と2)の計画の対象地域の重なりはあるのでしょうか。

(3)対象地域の重なりの有無に限らず、既存の耕地が570万haほどであるのに対してブラジル型の大規模農業投資の対象が640万haに及ぶことは、当初の計画の狙いである中小規模農家を対象とする地域農業開発計画をも頓挫させる懸念を持たざるを得ません。また大規模企業的経営と農民的経営の競合により自給的農業、家族経営農業の脱落が必至と考えます。
この点について如何お考えでしょうか。

5.本計画においてモザンビ-ク以外の国からの公的あるいは民間資本による農地取得(利用あるいは占有)は予定されていますか。
(1)権利取得が有り得る場合、対象となる土地の現在の権利状況、利用状況はどのようになっているでしょうか?

その他:回答をいただく場合は、12月末までに、資料を添付の上 .........@..... に
メ-ルでいただければ幸いです。
 

また文責者住所は(省略)、グル-プのサイトはhttp://landgrab-japan.blogspot.com/ですので申し添えます。
以上

以上